モーターベイシック日立


ひたちなか地区で働く様々な企業の中から,
今回は,常陸那珂工業団地内にある
株式会社モーターベイシック日立をご紹介します。


お話しいただいたのは,
常務取締役兼カーレポセンター長の赤須洋一郎さんと
常務執行役員の茅根忠さんのお二人です。


※  ※  ※  ※  ※


★どんな業務を行っているのですか?
 −大きく分けると2つ。
  自動車の「リサイクル」リユースです。
  「リサイクル」とは,廃車になった自動車をサイコロのように
  四角くプレスして,鉄鋼などにリサイクルすること。
  リユースとは,廃車になった自動車から,まだ使える部分を
  取り外し,パーツとして販売することです。


★自動車は,そのままプレスするのですか?
 −いいえ。
  エアーバックを解体したり,フロンガスの回収をしたりと,必要な
  処理をして,レアメタルの含まれる金属部分は取り外してから,
  プレスします。
  最後のプレス以外,ほとんどが人の手による作業になりますね。



★「レアメタル」というと,具体的にどんなものなのでしょうか?
 −「レアメタル」とは,産業界での流通量・使用量が少なく希少な
  非鉄金属のことです。
  車の部品には,例えば,触媒にはプラチナ,ハンドルにはマグネ
  シウム,バッテリーには鉛などといったように,部品ごとに様々な
  金属が含まれているのですよ。
  取り出した部品は,金属の種類ごとに売却しています。


★どのくらいの台数をプレスしているのですか?
 −月500台くらいです。


★プレスされたものはどうなるのですか?
 −電炉メーカーに売却しています。
  そちらで,鉄鋼や鋼材などに生まれ変わり,建築物や自動車
  として再生されるのです。
  金属の再資源化(リサイクル)をしているのです。



<自動車がサイコロのように四角くプレスされます>


★では,「リユース」である,パーツの販売はどのように行っている
 のですか?
 −直接業者へ販売したり,インターネットを使って販売したり
  しています。
  買取業者は国内だけでなく,海外からのニーズもあります。
  マレーシアなどの東南アジア方面からの買取が多いですね。
  インターネットは,1年前くらいからYahoo!オークションに出展
  していて,最近ではYahoo!ショップもオープンしました。
  こちらからは,個人でも購入される方がいらっしゃるようですね。
  

★ちなみに,従業員の方は何人くらいいらっしゃるのですか?
 −現在32名です。
  そのうち車の整備士の資格を持っているのは,6人。
  楽に解体するための手順やキレイに部品を外すための知識は,
  やはり整備士が詳しいですね。


★皆さんにとって,この「ひたちなか地区」というのはどんなところ
 ですか?
 −緑が多く,自然の環境が良いところですね。
  道路などのアクセスも良いので,もっとまわりに企業が増えて,
  地区に活気が出てくれるといいです。


★最後に,社訓のようなものがあれば教えてください。
 −社長がよく言っているのは,「私たちは,“リサイクル”という
  環境配慮事業を行い,社会貢献をしている,という意識を持つ」
  ということです。
  一般の方には「何をやっているのかよくわからない」と思われがち
  な世界ですが,事業内容としては環境に配慮した事業であり,その
  ことに誇りをもって仕事をしていきたいと思っています。



<写真 赤須常務取締役兼センター長>


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お忙しい中,お二人には工場の中まで見学させていただき,
作業の流れなどを詳しく説明をしていただきました。


限られた資源を大切にし,再資源化する「リサイクル」「リユース」。
工業団地の中でも,環境にやさしい事業が進められているのです。



「モーターベイシック日立」の業務につきましては,
こちらをご覧下さい。
↓  ↓  ↓
“使用済自動車リサイクルセンター カーレポ”
http://www.carepo.jp/


[志]