コマツ
「常陸那珂工業団地」に立地している企業をブログでも何度か紹介していますが,
常陸那珂港に隣接している港湾関連用地に立地している
企業に目を向けてみましょう。
今回は,港湾関連用地に立地する大手建設機械メーカーの「コマツ茨城工場」を紹介します。
コマツ茨城工場は,平成19年1月から操業を開始し,総敷地面積19万m2の中に
大型建機組立を行う第一工場や大型溶接を行う第二工場などが立地しています。
工場内を見学させていただき,お話ししていただいたのは,
茨城工場総務課主査の奥井富雄さんです。
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★茨城工場にはどれくらいの方が働いているのですか?
−従業員は約400名おります。真岡工場から茨城工場に150名が異動できていて
残り250名は地元の人を採用しています。
今後も継続して地元の方の採用を増やしたいと考えています。
★こちらの工場では,どのようなものを作っているのですか?
−茨城工場では,積み込み機といわれるホイールローダや
リジットダンプトラックを生産しています。
真岡工場担当製品のアーティキュレートダンプトラックの
タイヤ等の組付も一部行っています。
世界最大級のホイールローダWA1200の
総排気量は,60,000cc,整備重量は,210.2トンです。
燃料タンク容量は,なんと5,000リットルもありドラム缶24本分となります。
バケット容量は,20m3で,イメージとしては家庭用のお風呂20個分となります。
まさにすべてが世界最大級です。
★製品はどのような場所で使用されているのでしょうか?
−海外の鉱山等で使用されています。
輸出先としては,アメリカ,アジア,中近東等世界の各地です。
★工場のコンセプトについてはどのような考えをお持ちですか?
−一つ目として,生産変動に強いラインです。
外製化によるサブ組立化の推進と,仕分け・キット作業をなくすことで,
生産変動に強いラインを構築しました。
二つ目として,生産状況の見えるラインです。
シンプルな組立ラインの構築とITを利用した現場情報の
リアルタイム管理により,生産ラインの「みえる化」を実現しました。
三つ目として,環境に優しい工場です。
製品輸送距離の大幅な短縮によるCO2の排出削減と,
太陽光パネル設置による省エネにより,環境に優しい工場を実現しました。
★作業中の安全対策や生産管理としてどのようなことを行っているのでしょうか?
−安全対策として床からの高さが2メートル以上の作業の際には,安全帯を装着したり,
床が作業する高さまで上昇するリフタを使用し,転落事故防止等に努めています。
生産管理については,ICタグ等を利用した生産支援システムを採用し,
関係部門および協力会社との生産情報の共有化を行っています。
★最後になりますが,ひたちなか地区の良さはどんなところでしょうか?
−港湾に隣接して工場が立地しているため,運送コストが削減できることです。
また真岡工場の時と比較し,CO2の大幅な削減も達成しました。
そして,生産したものを自走で港湾に運べるので,完成車に近い形で品質の良い製品を
お客さまにタイムリーにお届けできるメリットがあります。
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お忙しい中,いろいろと見学させていただき,詳しく説明をしていただきました。
これからも地区内にますます活気をもたらしてくれることを期待しています。
コマツホームページ
http://www.komatsu.co.jp/