アンローダ(揚炭機)
以前に、常陸那珂火力発電所は「石炭」を燃料として
電気を作っているということをお話しましたが、
その石炭を石炭船から汲み上げるのが「アンローダ」という揚炭機です。
石炭というと大きな塊を想像するかもしれませんが、
運ばれてくるのは5センチくらいの小石のようなものです。
アンローダの腕には、たくさんのバケツが観覧車のようについていて、
この腕が船の中に入って、石炭を汲み上げます。
さすがに、それだけでは全ての石炭が汲み上げられませんので、
最後に船の底に残った石炭だけは人間が作業して集めます。
陸揚げされた石炭は貯炭場に置かれ、
ボイラで燃やされる直前に、微粉炭機にかけられて、
小麦粉よりもこまかな粉状にされます。
石炭は、埋蔵量が豊富で世界中に分布しており、
価格も比較的安いなど安定的に供給できるエネルギーとして
大きな期待がかかるエネルギー源です。
常陸那珂火力発電所は、石炭火力としては最高レベルの熱効率を確保し、
より少ない石炭でより多くの電力を作り、CO2排出量を少なくするように
設計されています。
[澤]